介護の仕事における体位変換の重要性

介護の仕事は要介護者への適切なケアが何よりも重要ですが、そのためには正しい知識と技能を習得しなければいけません。
特に体位変換は自分で体を動かせない要介護者に対して行う非常に重要な介助作業ですが、方法を誤ると要介護者だけではなく介護士の体にも負担がかかってしまいます。
お互いの安全のためにも体位変換は正しい方法で行う必要があります。
体位変換は就寝中の床ずれや血行障害などのトラブルを防ぐために行うので、何度もくり返すのが普通です。
基本的には2時間ごとに体位変換を行うので、8時間就寝なら4回の介助作業が必要になります。
要介護者の体の具合を見ながら適切に対処するのが介護士の務めです。
就寝している要介護者への体位変換は仰向けの仰臥位、横向きの側臥位、そしてうつぶせの腹臥位があります。
時間ごとにそれぞれ異なる体位変換を行うことで床ずれなどのトラブルを防ぐことが可能です。
通常は介護士が一人で体位変換を行いますが、その際はベッドの高さを調整しつつ、要介護者の心身に負担をかけないよう、細心の注意を払います。
急に体の向きを変えるのは強い衝撃をもたらすのでよくありません。
要介護者の状態によっては二人以上の介護士で行うこともありますが、介助作業を行うスペースには限りがあるので大人数では却って手間がかかります。
時間をかけず迅速に行うのが優れた介護士と評価される条件ですが、一方で要介護者への労わりの気持ちも忘れてはいけません。
これらの知識やスキルをさらに身に付けたいのであれば、こちらの『介護士なら身につけたい 体位変換のキホン』が役に立つでしょう。